多重露光

後悔のない選択をしたいと思っているけど、何をどう選んでも後悔するような気がしてとてもむずかしい。今に始まったことではないけど、年の瀬になって重苦しいことが重なって、何をどう感じていいのかわからなくなっている。避難するようにして移動した場所がはたして本当に今のベストな選択だったのかがわからず、どうしたらよかったんだろうと今も思っている。出来事や人間関係に対する感情が自分のなかで錯綜していて、ある感情とそれに逆行するような感情がせめぎあい、だんだんと自分が今何を感じているのか、そもそも特定の感情が著しく欠損しているんじゃないかと思えてくる。どうしても自分の過去を省みることから逃れられず、ずーっと考えているんだけど、やっぱり自分は成長の過程でネジを何本か飛ばしてここまできたのだと思う。自分が分裂していると感じることはこれまでにもままあったけど、今いろいろと振り返りながら、現在の自分には消失と分裂という概念がぴったりだという気がしてくる。多重露光の写真のように、自分の見えている世界に幾重ものフィルターと自分のまなざしが重なっている。

 

優しくて信頼のおける友人と愛おしい動物たちのおかげでなんとかここまで生かされたなと常々思う。そういう関係性や共有している記憶が最後の手綱になってくれている。ほんとうにありがたい。なるべくそういうものを自ら手放さないように、最近は「書く」を大事にしている。自分はこれまでも書くことで耐えて、生きのびてきたという自覚がある。ずっと語るべきではないと思っていたことを書いているし、そのために読んで学ぶことを意識的に始めた。現実を直視したくなかったというのもあるし、そこにわたしの経験はない、みたいな気持ちが強くて、ずっと避けてきた。でも、ほとほとこれじゃあもうだめだなという段階まで来てしまって、最近は自分の研究そっちのけでそういう類の本を読んでいる。書いたものは誰かに読んでほしいという気持ちもある一方、ただの自分語りだし、被害者面をしているだけなんじゃないかという気持ちも拭えず、まだどうなるかはわからないけど今のところ人に読まれてもいいように書いている。きっとわたしは仲間がほしいんだと思う。いつか形にできるといい。

 

 

最近食べたおいしいものたち

いつものお店や友人たちと「よいお年を」と言って未来を見据えることができたのは、良かったと思う。なかなか心穏やかにはなれないけど、来年はよい年にしたいなと思っている。

 

気持ちを一時紛らわせてくれたよい漫画

ただの飯フレです (1) 【電子限定カラー収録&おまけ付き】 (バーズコミックス)

南端(id:nantnn)さんがブログに書いていて、惹かれるものがあり購入。あとがきで「恋はステキですが、男女が出会う時もっと他のルートは存在しないのかな?といつも思っていました。かわかわさんと太郎さんが、彼らなりの、彼らにしか結べない関係を築けていけたらいいなと思います」と書かれていて、そうですよねと強く思った。なんなら多分「飯フレ」という名付けも本来必要なくて、個々の人間関係を誰かに理解してもらったり納得してもらったりする必要はないはずで、それが「男女」になると「説明せよ!」「納得させてみよ!」という規範が強まるのはほんとうに嫌になる。でも、そんな社会規範が強いからこそ、もし「飯フレ」という名付けがかれら自身にとっての肯定の言葉であるならば、やはり必要なのかもしれないとも思う。

君と宇宙を歩くために(1) (アフタヌーンコミックス)

優しくあれよ、世界。とめちゃくちゃ思う。今年読んだ作品のなかでも、かなりよかっった作品の一つ。次巻もたのしみ。

 

 

数ヶ月前にwaitlistに登録していたのをすっかり忘れていたけど、blueskyのコードをもらったのでとりあえず登録してみた。いにしえのTwitterとまではいかないけど、仕様自体は結構近い気はする。もしやっている人がいれば! 

bsky.app